レアーケースって都合がいい言葉

システムの作り手にとってのレアーケースとは、想定していない事象や仕様以外の場合のことを指す。しかしシステムを使う側にとってのレアーケースとは、滅多に発生しない事象や複合し複雑に絡んだ場合を指す。これが一致しない。使う側にしてみれば、いつも手間がかかる事象が発生しているのに作り手はレアーケースと言い、使う側では顧客からクレームが来るような事態になっているのに作り手はレアーケースと言ってシステムを見直す優先度を下げる。
しかし、使う側にとっては作り手がレアーケースとするところにいつも時間を取られているのであり、苦労しているのである。その温度差は仕様を使う側が提示した時から始まっている場合もあるが、使う側のレアーケースも把握しどう運用出来るかまで設計されている事がその温度差を和らげ、後のシステム離れを防ぐ。
レアーケースの捉え方を誤るとその温度差は大きくなり、いつかはちゃぶ台を引っくり返される。

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