『普通その仕事はどれだけかかるのか』という物差し

自分の仕事がなかなか楽に進まないのは自分の仕事の仕方が下手だからだ。計画を立てて優先順位をつけ進捗を確認しながら粛々と進めればいい。その作業が好むと好まざるとに関わらず。締切りに間に合わなさそうな時は早めに相談しチームで打つ手を考える。簡単な事だ。しかし思うように仕事は減らない。経験積んで効率上げてるつもりでも。何かがおかしい。俯瞰して考えなければならない。

もしかして根本的にチームの人数が少ないのではないかと考えてみる。力のあるチームは当然少ない人数になる。なぜなら普通より少ない見積もり工数を立てられるからだ。低価格競争の中で、普通との差を価格差にし他社より優位に立って顧客に選んでもらったのだ。しかしこれが案件一つならまだしも複数の案件を抱え多重度が増すと頻繁に作業に割り込みが入り効率が落ちる場合が多い。効率良く低価格で出来ることの他社優位性はどこかに消えいつの間にか普通以上のペースになってしまう。こうなったら見積り時の人数で厳しくなるのは当然だ。このようにして安い価格と引き換えに余裕が失われていくのだ。余裕が無いと将来原価を抑えるための投資もできない。そのうち原価は相場並になってしまう。

低価格競争での解決策は、見積り段階で市場の相場に近い標準工数と自社での原価工数の二つを押さえておくことではなかろうか。標準工数と原価工数の間を取り案件が多重になっても維持できる体制を確保する。相場より安く原価を抑える努力がすぐ体制を削る動きになるのは悪循環である。『普通その仕事はどれだけかかるのか』という物差しを持ちつつ利益を投資に回す動きをしなくてはならない。

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